瑠衣斗は片手だけで私の両手を押さえ込んでいるのに、私の力なんてびくともしない。


躊躇なく服の中に手が入ってきて、私はある事に今更気付く。


ブラ。ホック取られたまんま。



サァーっと顔から血の気が無くなると、すぐにまた顔に熱を持つ。


じっと私を見つめる瑠衣斗の目が、真剣な事に思考が止まり、そんな表情に顔が熱くなった。


スッと体を屈めるようにして、優しく私にキスを落とすと、そのまま私の着ている物をめくり上げ、顔を埋めた。


「―っ!」


チクッとする痛みに、体が大袈裟に反応し、更に恥ずかしさに顔が熱くなる。


何度も腹部に落とされる甘い痛みが、ゆっくりと上へと向かってくる。


ドキンドキンと、大きく胸が鼓動する。


私の胸に、申し訳程度にしか今は機能を果たしていないブラに、優しく添えられていた手がそっとブラをずらす。


「ふ、やぁっ」


それと同時に、胸一杯に広がる瑠衣斗の髪に、優しく刺激する指先と唇。


「あっ、あっ…」


甘い痺れに、私の唇から漏れてくる甘い声。


自分の物とはいえ思えなくて、グッと唇を噛み締めた。


「もう1回、言う?」



噛み締めていた唇を、ふっと緩ませると、力ない私の声が漏れてくる。


「やっ…ぁ…言う…言うからっ」



チクッと胸に痛みが走ると、甘い痺れに解放される。


体に力が入らなくて、物凄く奥から熱い。


ようやく顔を上げた瑠衣斗の瞳は、キラリと妖しく光る。


目が合うと、フッと表情を緩めた瑠衣斗に、再び啄むような優しいキスを落とされた。




「もも、好きだよ」