結婚式と称したホームパーティーの宴会?も、終盤に差し掛かってきていた。
「そろそろやっとく?」
「そろそろやっとくかあ!!」
宗太の声を合図に、龍雅が席を立ち上がる。
「何するの?」
「ん?まあまあ、そのうち分かるから」
そんな私の疑問に、宗太はニコニコと答えながら立ち上がると、龍雅と共に席を立ち上がり、どこかに消えて行ってしまった。
「ねぇ、知ってる?」
隣に座る慶兄に声を掛けると、何だかニヤリとしながらチラリと私の隣の瑠衣斗へと視線を向ける。
思わず瑠衣斗に視線を写すと、同じように何か含み笑いをしている瑠衣斗に、首を傾げた。
「そのうち分かるってさ」
「え?別に教えてくれても良くない??」
瑠衣斗のそんな言葉に、思わず不満が漏れる。
「まあ…一つ言えるのは、ももは昔から可愛かったんだな〜て事かな?」
「はあ?」
この二人は、何を言っているんだろうか。
そう思っているうちに、会場内が暗くなる。
カーテンが引かれ、照明が落とされ、真っ暗ではないが突然の闇にますます意味が分からなくなってしまう。
「はーい、みんな一回座って座って〜」
宗太の声に、みんなが素直に従いゾロゾロと席に着く。
「おし、いいぞ〜」
周りを確認した宗太が、誰かに合図を送る。
簡単に龍雅に合図したんだと予想はついたが、その姿は眩しい光によって確認できなかった。