「特…別……??」



自然と出た私の言葉に、瑠衣斗がヨネさんから私へ、勢い良く振り返る。


その顔は、一緒に見た夕日のように真っ赤で………。


「違う!!あ、いや違わない…いや、違う!!そう言う意味じゃねえ!!……ってそうじゃねえんだ!!」


もう、何をいいたいのかサッパリ分からない。


「瑠衣っていつもこんなにおもしれーの?」


「いつも…毎日ですよ」


「いやあ〜やっぱ変わったなあ!!」


誰も瑠衣斗をフォローするつもりはないらしく、そんな中珍しく何も言わない龍雅を見ると、俯いて肩を震わせている。


どうやら笑うのを堪えているらしい……。



「ちょっ…勝手に話進めんじゃねえよ!!」


「え?」


「え?ってとぼけんじゃねえ。笑ってんだよ顔が!!」


「俺?笑ってる?」



完璧に瑠衣斗で遊んでるであろうヨネさんは、そんな完璧に乗せられている瑠衣斗が心底面白いしらしい。


確かに、こんなに焦る…?よく喋っている瑠衣斗は珍しいのかも。



「特別…ねえ?」


「だからそーゆうんじゃなくて!!って遊んでんじゃねえ。俺で遊んでんじゃねえよ」


「じゃどんなんだよ」


「……う…?」


「聞きてえなあ〜。昔っからお前と一緒に居たけど、そーゆう話聞いた事ねえもん」


「聞くじゃなくて、俺が話した事なかっただけだろ!!」


「え!!じゃ何だよ俺には話すつもりなかったのかよ!!冷てえなあ!!」


何となく、分かってしまった。


きっとヨネさんは、瑠衣斗を煽ってる。