目を見合わせ、クスクスと笑い合う。
こんな状況自体、友達とは普通しないよ。
多分るぅは、私を元気付けさせたかったのかな。
何となく、瑠衣斗の家族と顔を合わせるまで、緊張してならなかったのはきっと、慶兄のことが頭の隅にあったのだろう。
短い期間だったかもしれないが、ちゃんと、付き合っていたという事実に、何だか私は後ろめたさを感じていた。
でも瑠衣斗は、私を友達してちゃんと紹介してくれたのだ。
そして、家族の事。
私が何か、思い出して悲しんでいるとでも思ったのかな。
分かりにくいけれど、これが瑠衣斗なりの優しさなのだろう。
何だか危ない雰囲気にさせられちゃうけど、こうやって最後は笑わせてくれるし。
私、どんどんるぅの事、好きになっちゃうよ。
大きなお月様だけが、今の私達を見ている。
でも今は、たくさんの星達が私達を見ている事に、こうして気が付いた。
どれくらいに見上げただろう。
こぼれ落ちてきそうな程の、星屑の絨毯に私はいつも見守られていた。
「そろそろ上がるか。アイツらの相手しなきゃな」
「接待しに来てるみたいだよ」
そうして私達は、来た道をゆっくりと戻った。
何だか少しだけ、後ろ髪が引かれるようだったが、まだまだ長いこれからの事を考えると、胸が高鳴るのだった。