げんなりとした瑠衣斗を見ると、さすがに疲れの色が濃く見られる。


「大丈夫?」


「…何が?」


訳の分からないと言ったように、瑠衣斗はポカンとした表情を見せた。


「るぅ大丈夫か?顔疲れてる」


宗太の言葉に、瑠衣斗は頭をガシガシとぐしゃぐしゃにする。


その表情は、やっぱり疲れているようだ。


「まあ…うん、疲れた」


「今日はとりあえず早く寝ようぜー」


そう言い放つ龍雅は、誰よりも元気よく見える。


まあ、それもそうだよね。

だって食べて騒いでいただけだし。


「風呂入るだろ?下と上にあるから、別れて入るか?離れにもあるけど」



そんな瑠衣斗の言葉に、瑠衣斗以外がしばしフリーズする。


「…どんなけでかいんだよ、るぅの実家」


「そう…か?」



一見、小さな旅館や民宿のような建物だなとは思うが、中がリフォームされていたりするために、民家にしか思えなかった。


でもやっぱり、相当な広さだ。



「いや、普通にそうだろ!!」


「うーん、まあ昔ちっちぇー旅館してたから」



……旅館?


「旅館…???」


「うん、俺が中学上がる前に辞めたけど」



『えぇぇ〜〜〜っ!?』



そうなんだ。だからなんだ。でも……。


「るぅ…そーゆう説明ぐらいしろよ」



私も思っていた事を、宗太がポロリと口にする。



本当に相変わらずと言うか、瑠衣斗は何も言わないんだから………。


「親父らも何も言わねーからてっきり…」


「るぅが説明ぐらいしろよ」


「これからそうする」


…本当かなぁ?笑