おじさんは瑠衣斗や慶兄と変わらないくらい大きく、おばさんも由良さんもスラリと背は高いが、きっと普通ぐらいだろう。
私が小さすぎるんだよね。
再び視線を柱に向け、何だかくすぐったい感覚に頬が緩む。
こんなに小さかったんだ…可愛いな。
よく見ると、瑠衣斗と書かれた名前の下に、何かが書いてあるようだ。
「ん?…ひさ……」
私が何かを読み上げようとした瞬間、おばさんが声を上げる。
「じゃあ〜おばさん先に寝るわね。瑠衣、部屋とかお風呂とか、あとはよろしくね」
「はいはい、おやすみ」
「明日は気にせずゆっくり寝ててちょーだいね。私達朝早いから」
気のない返事をする瑠衣斗にではなく、私と宗太、龍雅に向けてのみ話している。
「すみません、いろいろとありがとうございます」
宗太がそう言うと、おばさんがニッコリと微笑む。
「いろいろなんてとんでもないわ。自分の家だと思って、遠慮せず自由に何でも使ってね」
「はい、お母様!!おやすみなさいませ!!」
クスクスと笑うおばさんに向かって、龍雅に続くように私も口を開ける。
「ありがとうございます。いろいろとお世話になります。おやすみなさい」
「はあい。それじゃあ、おやすみ〜♪」
ヒラリと手を振ったおばさんは、そのまま奥の部屋へと消えて行った。
ドアの閉まる音がすると、隣の瑠衣斗が溜め息を吐き出した。
「相変わらず…強烈」