「ありえねー。まぢ引く〜」
「お願い!!ももとるぅには黙っててやー!!!!」
「何だよその関西弁…」
突然聞こえてきた宗太と龍雅の声に、弾かれるように体を起こした。
声のした方へと顔を巡らせると、すこし遠くの方から2人がこちらへ向かって来る所だった。
み、見られてないよね…?
何だか急に恥ずかしくなってきて、顔が熱くなるのが分かる。
一方瑠衣斗はと言うと、何事もなかったかのようにのんびりと体を起こした。
「おっ、いたいた〜」
「うおーい!!探したじゃねーかあ!!」
探したって……先に消えたのは自分達でしょ。
とは言わずに、近くまでやって来た宗太と龍雅に、呆れた顔をそのまま向けた。
「るぅ寝た?」
「ん?…うん」
宗太の言葉に、そう答えた瑠衣斗は、何だかとても子供っぽくも思える。
そんな些細な事にも、胸が過剰反応してしまう。
「本当にるぅはどこでも寝るなあ!!」
「お前はどこでもナンパするよな」
……なるほどね〜。
先ほどの2人の会話の意味が分かり、心底龍雅に呆れる。
「言うか!?言っちゃうか〜!?」
この際うるさい龍雅はほかっておこう。
いつもの事だし。
「振られたくせによく言う」
「そこまで言っちゃうか〜!!!!」