徐々に減速し、徐行のままゆるやかにサービスエリア内の駐車場へと流れ込んだ。
みんなで空いてる駐車場を探し、割と建物から違い場所に車を停める。
結構な賑わいを見せるサービスエリアには、遊歩道や芝生の広場なんかもあり、とても充実していて、見渡す限りでは大きなサービスエリアだった。
「うぅ〜〜ん。ふう、さて行くか」
大きく伸びをして、車のエンジンが切れると、シートベルトを外しながら瑠衣斗が振り返った。
「俺とりあえずトイレ行ってくる」
「俺はとりあえず腹がいっぱい」
そんな龍雅は無視して、いそいそとみんなで車を降りた。
外へ降りた瞬間、少しひんやりとした涼しい気候に、大きく息を吸い込んだ。
「すごい。空気が全然違う」
「もうちょい車から離れてから深呼吸しろよ」
笑いながら宗太に後ろから声を掛けられ、それもそうだと思いながらも、みんなと連れたって歩き出した。
沢山の家族連れや、おじさんやおばさん、たまにカップルがちらほらと居るぐらいで、ほのぼのとした空間が出来上がっている。
ひとまずみんなとはトイレの前で別れ、それから建物の中を見る事にし、それぞれトイレへ向かった。
トイレへ行くだけなのに、やたらとギャアギャアとうるさい図体のでかい男3人組は、それはそれは見てるこっちが恥ずかしくなるほどだ。
「……他人のフリしとこ」
3人に向けられる視線が、何故か私が恥ずかしかった。