「あ〜…えっと、じゃあ私まだやる事あるから!!また来るね」


いっぺんに再び喋られて、圧倒されながらもその場に笑顔を振りまいて背中を向けた。



相変わらずすごい元気……。



視線を上げた先に、会場の出入り口付近で見慣れた二人を見付けて、思わず足早に駆け出した。


「上手くいった?」



駆け寄って声を掛けた私に向かって、二人が同時に視線を向けた。


「うおー!!ももがももじゃねぇみてえだ!!!!」


「…なによ。イヤミ?」



驚いて声を上げる龍雅もきちんと正装をしていて、やっぱり黙っていたら絶対モテるのにねぇ…と残念に思う。


「その格好似合うなあ〜。俊はうまくいったよ。あんな驚いた俊初めて見たなあ」


「うまくいったんだ。良かった良かった」



宗太も今日は軽く髪をセットして、ビシッと正装で身を固めている。


そんな宗太の言葉にホッとして、思わず安堵して顔が緩んだ。


「ドレスは大丈夫だったか?」


背後から掛けられた声にドキリとして、慌てて振り返った。



「………」



思わず息を呑み、言葉を失った。