あぁ…そういえば、何か言ってたね。
胸をギュッと締め付けられるような感覚を無視するように、アイスの溶けかけている目の前のパフェにスプーンを潜らせた。
何気なく瑠衣斗の手元を見ると、いつの間にかパフェはほぼ食べてしまっていた。
「ちゃんとした告白か?自分だけそう思ってるだけみてーな告白は違うからな〜?」
「ぶはっ、俺それよく夏希に言われる!!」
「………多分ソレ」
多分てゆーか、……ソレだよ。
呆れたような顔をする夏希とは対照的に、豪快に笑う純平は目の縁に涙まで溜めている。
そんな様子に便乗するように、小さく笑ってパフェを口に運んだ。
甘いのに、切なくて、冷たい。
「ちゃんとした言葉を言わねーと。んな上手くいくか」
「るぅちゃんはまだまだ女の子ってモンを知らねーなぁ♪」
何となく、会話に混ざるタイミングを掴めず、むしろ混ざる気も無くなってしまった。
私…何で来たんだっけ。
るぅは二人に、恋の相談に来たかったのかな……?
「なーなー、ももちんならどう告白されてえ!?是非とも参考に!!」
「…………えっ」
キラキラと光を放っているような純平の笑顔に、物凄く期待されているんだな。と分かる。
…………どんな風に??
どんな風に………………………………うーん……。
思わず眉間に力が入り、口をへの字に結んだ。
女の子なら誰しも、一度や二度はロマンチックな告白を夢描くだろう。
それを実行する男の子って、実は絶対恥ずかしいよね。
簡単にこなせる人と、そうでない人。完璧に二つに別れると思う。
「ねーねー、そこんトコどうなの!?」
せかす純平を余所に、ゆっくりと口を開いた。