「どうしたらいい…?って……るぅちゃんはどうしてーんだ?」
笑いながらも、純平がそう瑠衣斗に質問し返す。
そんな様子を、息の詰まるような思いで見守るしかなかった。
自然と口元に力が入り、グッと唇を噛み締めた。
忘れた訳じゃない。
忘れていた訳じゃない。
考えないようにしていた。
それでも、考えない日なんてなかったんじゃないだろうか。
「うーん?どうしたい……か、そばに居た…い?」
「んん〜…分かる…ような分からないような」
「瑠衣斗ワールドだなぁ」
「…俺真面目に答えてんだけど」
夏希の言葉に、少しだけムッとしたような瑠衣斗のセリフに、再び胸が締め付けられた。
そばに居たい……か。
ずっと、このままの関係が続けばいいなと思っていた。
でも、そう上手くいく訳ないとも思っていた。
みんなにはみんなの、それぞれ違った未来がある。
今でこそ、学校は違っても学生の特権のようなモノで、こうして時間があれば集まる事だって簡単だ。
でも、卒業して就職でもして、本当にバラバラになっちゃったら?
パートナーができて、結婚したら……?
私の唯一の居場所は、どうなるの?
「一緒に居ればいんじゃね?勝手に」