『っええぇぇ〜〜〜!?』



綺麗にハモった二人の声に、思わず目線を上げて様子を伺ってみた。


口をあんぐりと開けて、目が飛び出そうな程驚いたらしい。



「う…うそ……」


「んな嘘ついてどーする」



驚愕の表情をしたまま、ポツリと言った宗太に対して、慶兄が笑って答えた。


何で慶兄はそんなに落ち着いていれるんだろう………。


なんて呑気に考えていた私に、龍雅が視線を向ける。


反応するように、ドキリと鼓動が跳ねた。


「…マジで!?」


「ま…マジ」


「うっそだろオイ!?なんでっ!!」



相当驚いた様子がひしひしと伝わり、更に頬が引きつる。



何でって言われても……私から切り出した話じゃないし……。



思わずチラッと慶兄に視線を向けると、何だか楽しそうにニコニコする慶兄と目が合う。



えぇ〜?何で笑ってんのぉ!?

てゆーか…何て言えばいいの!?振られた?慶兄に振られたとでも言えばいいのかな!?



「う〜ん?俺がももの応援団長に昇格したから?」



応援団長…と言えばそうなのかも??


ってどんな理由!?



「…へえ〜…」


「よく分からんけど…そうなんだ」



何となく、納得したらしい二人はまだ驚いた様子で慶兄を見ていた。


対して、やっぱりのほほんとした慶兄に、本心は辛いんじゃないか。と思い、胸が締め付けられた。


「ま、そーゆう事だから」



何だか強引に納得させたようだが、私も何も言えなかった。