昼、2時。


重い体を引きずりながら、私は約束の公園に来ていた。


入り口に着くと、荒木さんはもう来ていて、私に気づくと笑顔で手を振ってきた。


「佐倉さん、こっち!!」


その声に促され、私は彼女のいるベンチに向かって足を進めた。


滑り台の横を通り、鉄棒の下を潜り、彼女の前までくると、彼女はゆっくりと立ち上がり、ニコッと優しく微笑んだ。


その頬に、薄らと涙の後があるのに気づき、思わずそこから目を逸らした。