ガラッ


「コウくん!!!」


病室に私の声が響く。


「唯…ちゃん……」


「佐倉さん…」


まみさんの縋るような声と、荒木さんの震える声が私の名前を呼ぶ。


「ゆ…い……?」


ベッドからはみ出したコウくんの手をピクッと動いたのを見ると、私はベッドに横たわるコウくんに駆け寄った。


「コウくん?コウくん、わかる?私だよ?唯だよ。」


必死だった。


いかないで。


いかないで…


いかないで…


ずっと…


傍にいてよ…!!