そうだった、彼女は、イケメンが大好きだ。


面食いじゃないあたしにとって、正直言って、
イケメンの何がいいのかわからない。

だいたい、イケメンって、女に人気がある分、
調子のってるカンジするし。




しかし、話を合わせて、あたしは蘭に聞いた、
「何?どんなヤツ?」


蘭は、うっとりとした表情で、
「んとねぇ~、背高くてクールなカンジっ」

「へぇ~。」





・・・・「クール」かよ。



蘭は「クール」なオトコに目がない。この前の彼氏だって、
蘭いわく「クール」なオトコだった気がする。












と、あたしが黙っていると、蘭が突然、
「ねぇっ、今から、クラス見に行こうよ!!」

「えっ、あんた、そいつのクラスまで知ってんの!?」


「あったりまえじゃん!!今日の朝、その人にクラスまでついてっちゃったんだからぁ!!」





・・・・・・・まったく、蘭ってヤツは。そこまでするか、フツー・・・・・。






そして蘭とあたしは「クール」なオトコを見に行った。
というか、あたしは別に見たくないのに、半ば強制的に蘭に引っ張ってかれてしまった。