別に、入りたくて入ったわけじゃない。




何か、“しなければいけないこと”が、必要だっただけの話。




夢中になれるものが、
必要だった。




“今”を、忘れさせてくれる何かが。




「もう慣れた?」




「一応大学でも、勉強してたもん」




「俺はまだ仕事大変だよ」




「槙さんのお仕事、レベル高いんだもん」




IT企業のどこかで、働いてる。




そこらへんも、あまり聞かないから、
よくは知らないんだけど。




「そんなことないよ」