そしてシャツをあたしの背後に回しながらポツリと話し始めた。


「オレは多分お前が思ってるようなヤツじゃないよ。女とも適当に遊びで付き合えるし、実際二股とかもあったし……」


蓮君はシャツの袖をあたしのウエストに巻いて前で結んだ。

背の高い蓮君のシャツを巻くとちょうどあたしの膝あたりまで隠れた。


「これなら大丈夫だろ?」


「うん」


あたしは小さく頷いて、体を蓮君の背中に預けた。


蓮君の背中は大きくて、あたしを安心させてくれる。


「さっきはキツイ言い方して悪かった……」


「え? 何が?」


ふいにそういう蓮君の言葉の意味があたしにはわからなかった。


「お前、今日可愛かったよ」


「え……」