「いきなりオレの前に現れたかと思ったら、ずっと人のペース乱しっぱなし。オレ、お前は大輔が好きなんだってずっと思ってた……」


ああ……そっか。

確かにあたしは最初大輔君のことが好きなんだと思い込んでいたから……蓮君にもそう言ったんだよね。


「それなのに、キスしてくるし……」


ぎゃ……。

蓮君の部屋でキスした時のことか……。


「その後突然、連絡が途絶えたかと思ったら『小説書くのやめた』とか言い出すし。何があったのかと気になって会いに行けば、知らない男と手ぇ繋いでるし……」



あわわわわ……。

あたしって、蓮君の立場からすれば、ひょっとしてすっごい自分勝手なヤツ?



「なんなんだ、わけわかんねぇ……ってすげーむかついた」


ううっ……。

おっしゃる通りです。


あたしは蓮君の胸の中でシュンとする。