――どさっ



……へ?


ずっしりと重たいものがあたしの膝の上に乗っている。


あたしは閉じていた瞼をゆっくりと開けた。


え、えーと。

これはつまり……。


「れ、蓮君?」


今度はあたしの膝の上からスースーという寝息が聞こえる。


蓮君はあたしの膝の上でつっぷした状態で寝てしまっていた。


なっ……なんなのよぉおおおお。


もう、ビックリさせないでよぉ。

ていうか、キスされると思ったじゃん!

もう、もう、もう!

あたし一人焦って、バカみたいじゃん!


なんとなく腹が立ったあたしは、蓮君の頭をポカンと軽くはたいた。


「ん……」


蓮君はあたしの膝の上でそのまま寝返りをうって、仰向けになった。

そしてうっすら目を開ける。


「きゃああああ、ごめんなさいっ」