「き……きゃあああああああ!」



あたしは叫び声を上げると、両手で蓮君を突き飛ばした。


「いで!」


体勢を崩した蓮君は、今度は背後にあったコンポに頭をぶつけた。


あれ……?

なんかさっきも、こんなことがあったような……?

デ・ジャ・ビュ……?


じゃなくて―――!


あたっ……あたし今、何した?


自分から蓮君にキスしちゃったの?


きやああああああ!



「もう、なんなんだよ、お前! んと、わけわかんねー」


蓮君は頭をさすりながら、あたしを睨む。


あたしは口元を押さえながら呆然とする。

どっ……どうしよ。

どうしたらいい?