「美依ー? どこいくのー?」 「これからサボるわ」 「またぁー?」 あたしは親友めいなを振り切って、 人波の逆を歩く。 「来年は高校受験なのに」 これが親の口癖だった。 そういわれればいわれるほど親に、 大人に反抗してしまう。 だからあたしはいわゆる 『落ちこぼれ』 だった。