卒業式、俺は泣きたいくらいに悲しかった。
離れたくない。
俺はここにずっといたい。
そう思って、いつまでも高校で騒いでいた。
一度校門を出ると、もう「お前はもう卒業生だ」と言われちゃうような気がして、帰れずにいた。
きっとみんなそうだった。
真面目じゃなかった。
勉強もほとんどしなかったし、先生に何度も反抗したし、校則も守らなかった。
でも、高校は俺を見捨てなかった。
校舎も、体育館も、教室も・・・そして、先生達も。
温かく俺を包んでくれた。
俺は、ここを出たら1人になる・・・
そんな風に思ってた。