「甘い!!お前みたいに甘い・・・」


「何それ、先輩!!」




もうすぐ点灯するでっかいクリスマスツリーに背を向けて、俺と可憐は、甘い甘いポップコーンをほおばっていた。




「あ、悪ぃ、電話だ」




こうして俺と可憐のデートを邪魔するのは仲間。



デートだと知っててわざと連絡してくるバカ友達だけど、やっぱり俺にとってはかけがえのない存在。


一緒にバカやって、怒鳴られたり、停学になったり、いろんな思い出がある仲間は、一生の俺の宝物なんだ。





そりゃ・・・


可憐だってそうだよ。





言えないけど、宝物だよ。




いつも笑顔で、いつも幸せそうな顔をして、俺のわがままを怒らずに許してくれて、こうして友達を優先させてしまっても、怒ったりしない。




「ごめん。あいつらディズニーランドの入り口まで来てるらしい。ちょっと待ってて」



「うん・・・」