｢健太。私、他に好きな人が出来たのっ！だから、私と別れて下さい・・・・｣


そう言うと、スーッと何かが胸から抜けた様な気分になった・・・・。

｢健太は、私と会うといつも何かを請求するばかりで私の事本気で好きなわけじゃないんでしょう？｣


たまっていた言葉をすべて健太にぶつけた。
ずっと胸につっかえていた、モヤモヤしていた言葉を・・・・。


しばらく沈黙が続いた・・・。
しかしその沈黙は健太によって破られた。


｢ふざけんじゃねーよ・・・・｣


｢えっ｣


そして、健太の大きく振りかぶられた拳が空くんの頭に直撃した。


―ガッ・・・！！！


｢―空くんっ・・・！｣


低く、嫌な音が辺りに響いた・・・・。