やめて


「いやだっ!彼氏と別れてよ・・・俺は」


やめて


「詩音さんの事が好きなんだっ!!」


―やめて・・・。

素直な想いを伝えるのは、健太にあの言葉を言ってからだって、決めてたのに・・・。


私は空くんの胸に顔を埋め、口を開いた。


「私だって・・・。空くんの事が、好きだよっ・・・!」


もう、抑えられないっ。


空くんは目を細めて微笑み、私の顎を親指で上げ


「―んっ・・・」


優しく唇を合わせた。


初めて、こんなキス。

幸せすぎて


「んンっ・・・」


涙が溢れ出すよ・・・。