〜複雑な糸〜


私は空くんが好き!


「大丈夫?詩音さん」


空くんが私の顔を心配そうな表情で覗き込む。


「うっうん!助けてくれてありがとね!」


二人で逃げ込んで来た公園は淋しい位の静けさで私と空くんの声だけが響いている。


「・・・。空くん、どうして私の事助けてくれたの?」


―!?
何言っちゃってんの私?!
空くんはただ偶然助けてくれただけなのにっ。


「えっ―。・・・詩音さん何だか様子変だったから・・・」


―・・・それって・・。

「もしかして空くん、心配してくれたの?」


「―!!!!」


一気に真っ赤に染まる空くんの顔。
それを隠すかの様に空くんは片手で顔を覆った。