「すごいっ!空くん天才だよ!!」


「そんなに褒めないでよ。照れる・・・」


空くんはそう呟き、ほんのり顔を赤らめた。


・・・可愛い・・。


私の頬がカッ!と熱くなった。


「空くんは何でギターを弾いてるの?プロ目指してるとか?」


私の質問に空くんはゆっくりと首を横に振った。


「俺は大切な人が出来た時にその人に曲を聴かせてあげたいんだ・・・・」


「―えっ・・・」


大切な人って、彼女って事だよね・・・?


ズキンッ・・・。


あ・・・れ?
何でだろ。
胸が痛い・・・・。


「ゴメン。私、今日は帰る」


私はそう言ってその場を立ち上がった。