「詩音ビビリすぎ〜」


お腹を抱えて笑うミユを横目で睨み、私は携帯を手に取った。


(―・・・!空くんっ!?)


「はっはははい!?」


『詩音さん・・・?』


―ドキンッ・・・。


空くんの声を聞いただけで私の胸が踊る。


「どうしたの?」


動揺していると悟られないよう声のトーンを少し下げる私・・・。


『あの、さぁ今日の夕方、会えない?新曲出来たんだ・・・』


「え!?聴きたいっ!!!」


『じゃあいつもの場所で』


“いつもの場所”
なんだかくすぐったい・・・。


「うん。ばいばい」


―ピッ・・・。


「詩〜音っ」


「!?」


超ニヤけた顔で私を見るミユ。
そんなミユに苦笑いを多分浮かべている私・・・。