なんだか胸がすごく温かくなるのを感じた。 それはこの鈴木さんの人柄にもあるのかもしれない。 「家内はこの時計屋が大好きだったから…ぜひここにと思って。」 「そんな風に言ってもらえると光栄です。 大切に預からせていただきます。」 桜田さんはいつもの怖い目付きではなく 本当に優しい顔で微笑んでいた。 「ありがとう。」 もちろん鈴木さんも。