「全然。サクラって欲がないっていうか……もっと甘えていいのに」
「え?」
「普通は女の子ってオシャレなカフェに行きたいとか言うのに。サクラはマックでいいって……かわいいけど」
ど、どうせ安上がりな女ですよ。
「女子高生なんてみんなそうだよ」
「そう? でも普通にブランドのバックとか持ってるし、高いの好きなんじゃないの?」
ブランドぉ!?
「ブランドなんて興味ない。何十万もするバックより、かわいくて機能性のあるバックをたくさん買ったほうがよくない?」
私の言葉にプッと吹き出す和人。そして頭を優しく撫でてくれた。
「うん、そういう女の子好きだよ」
……ドキン。
嬉しい! 好きって言ってくれた。やっぱり日曜日にしか聞けない、“好き”って言葉は幸せ。