あまりにもすばやい深町京悟の行動に呆然としていると、繋がった右手をぐいとひっぱられた。



「後は、こっち」




そう言う彼の手には3冊の童話。



今度は童話コーナーに移動した。



童話の本は、あたしが背表紙を確認しながら、ちゃんと元の位置に戻していく。



すると、突然、背後から声がした。



「――なぁ。オレ、思ったんだけどさ」