「いきなりごめんね?」
唐突に謝られてもあたしは何に対して謝っているのか分からない。
でも壱貴は構うこと無く続ける。
「俺は、WingDingのギタリストで作詞作曲もやっている。慶華ちゃんの事はちょっとだけ調べさせて貰った。」
いつに無く真剣な表情。
訳が分からなくなってきた。
「WingDingって何…?調べたってどういう事…?」
「お前、WingDing知らねェの?!」
「え?う、う………うん。知らない。」
戸惑うあたしに稀癒は捲し立てる様に続ける。
「数年前に出来たロックバンドでfirstシングルからオリコン1位。ミリオンヒットでアルバムなんて直ぐに売り切れ続出で通常盤も予約して買う様なバントだぞ?!それに加えてこのルックス。メディアがほっとく訳がない!!なんでそんな人とお前は知り合い何だ?!」
そんなに一気に……答えられる訳がない。