確かに、言われてみれば違う見方が出来るかもと思った。
それに行き辛いけど、陰口が辛すぎて拒否ったわけじゃない。
だからちょっとだけ、行く気になった。
でも、一人で行くには行きにくい。
うーん、と気付いたら唸っていたあたし。
そんなあたしをみてクスクスと笑いながら。
「学校まで、一緒に行ってあげるから。」
「……時間とか、大丈夫なの?」
いきなり真面目な顔になって答えた。
「俺等、友達じゃねえの?友達ならこれぐらい当たり前だ。」
「……友達?」
なんだかくすぐったい。
聞き慣れない、その響き。
ちょっぴり嬉しくなって、気分が明るくなった気がする。