壱貴はじっくり考えたような顔をして、話し出した。


「辛かったね。独人で抱え込んで大変だったね。少し、軽くなったあ?」

あたしは無言で頷いた。


「んじゃあ、一回だけ学校、行ってごらん?」

「えッッ?」

「一時間ダケでもかまわない。今は前みたいに抱え込んでる訳じゃ無いから、違う見方が出来ると思うよお?」