「親父はちゃんと認めてくれた。もう、迷うことなんて無いだろ?」

「うん。」

嬉しくて、嬉しくて。
零れ落ちた雫を優しく拭ってくれた。


「にしても、凌駕は許せん…。」

ボソッと呟かれた言葉にびっくりする。


「あんまり酷いことはしないであげて。別に悪気が有った訳じゃ無いし、蓮を思って…」

「俺の事思ってるなら俺が大切に思ってる慶華の事まで考えなきゃ意味ない。だから、あいつは失格。」

強い口調に阻まれ、何も言えなくなった。

まあ、その人がそう言うのならばそうなのかもしれない。


「続き、する?」

そう言って手を掛けるのはあたしの洋服。

改めて思うと恥ずかしい…。