「いいの?女の子だろ?」

分かってたんだね。
あたしは強がってこんなことしてるけど、俺は強くない。

心が乱されない場所に行きたい。
今抱えてるこの感情を消し去りたい。
黒さも汚さも、まだ穢れてない部分も――――……




手を引きながら彼が向かう先は分からない。
でもそんなこと気にならない。
って言うよりもどこでもいい。
ただ、逃れたくて。