「転校してきたんですか?」

「お名前は教えてもらえますか?」

「あのッッ、メアド教えてもらえますか?!」


たくさんの質問があたしを包む。
ニコニコと無言で返事をしていると核心、を突く一言。


「すごい慶華さんにそっくりですよね。親戚とかですか?」

「違うよ。」

一言問われただけで揺れた空気をあたしは更に揺らす。


「だって、あたしが慶華だもの。」

酷く、居心地が悪い。


「女の子なのになンでそんな格好してるのよ!恥ずかしく無いの?!」

やっぱり。
そう言われるのは分かってた。

だから、逆手にとる。


「ごめんね。こっちのが俺らしいんだ。もし、男の子に飽きたらおいで。満足させてあげるから。」