「失礼します。父上」
俺は重たいドアを開けた。
「ロック。」
父上は笑って言った。
「いい話だ。m・a・gの総監の座を継いでもらいたい。」
m・a・g・・・正式名称はmilitary affairs group。
わが国の特別軍事機関。エリート中のエリートが集まって組織されている。
「私が・・・父上の後をついで総監ということですか?」
冷静に問う。
「その通りだ。実は私もお前とおなじ18歳のときに父から受け継いでね」
父上は言った。
「かしこまりました。その大役、引き受けさせていただきます。」
しっかりといった。
「ありがとう」
父上は穏やかに笑った。
この父上の笑顔は小さいころから変わらない。