●佐々木仁●

リコが、仕事以外で会ってくれるってさ!

日曜日、了解だってさ!

  ♪ラッキー!♪

俺は踊り出したいような気分で、ライオン小屋に向かった。

例え…ホスト通いしていても、俺が変えてみせるさ~

店外デート…少しだけ前進した、が…同時に…複雑な思いも引きずっていた。

もし、それまでに…今夜とか、明日とか…ライオン小屋でリコと会ったなら、どんな顔すればいいのか…偶然を装ったとしても、リコ自身、俺に対して 後ろめたさを感じるに違いない。

それから先が気まずくなるのも嫌だし……。

かと言って、真相もこの目で確かめたいし…。

取り敢えず、誰に通っているのか、どれくらいの思いなのか、ただの遊びで気晴らし程度なのか、それとも真剣なのか……やはり知りたいよ……。

俺は…イーグルのように、知らぬが仏で生きるのは嫌だ。

ダンディーライオンは、今宵も盛況だった。

俺は、翔さんの客のヘルプを任されていた。

翔…どこか影がありながらも、優しく穏やかなオーラを持っている。

皆から頼りにされている、兄貴のような存在だった。