「おっ♪噂をすれば」
和樹はニヤっと笑って後ろのドアを指差す。
『何だよ…』
和樹が指差す先を見ると、ドアの所にはちょこっと顔だけを出した柚の姿があった。
柚は周りの女子に
「あっ!柚ちゃん!!今先生居ないから大丈夫だよぉー」
とか言われてほっとしたように笑って、中へ入って来た。
か、可愛い…
じゃなくて!!
「やっぱ柚ちゃんって可愛いよなぁー」
『はっ!?』
俺が心の中で思っていた事をさらっと言った和樹に、俺はびっくりしてついマヌケな声を出してしまった。
「俺狙っちゃおっかなぁー…」
ま、マジかょ;
そんな事を思っていると、柚がこっちに向かって歩いて来た。
「柚ちゃーん!おはよ☆」
うわ…;
こいつもうアピールしかけようとしてんじゃん;
「あ、岩村君おはよぅ!」
柚は笑顔で返す。
「和樹でいいよ♪
ってか今日朝会ったよねぇ♪」
「あ、うん;」
「柚ちゃん何であんな所に居たの??」
俺の前で2人の会話は続く…。