「あぁー!!柚っ忘れてた!」




『ん?…何を??』




「何って柚、英語の教科書借りるんでしょ!?」




『あ』




「やっぱり柚も忘れてたか…」




『はは…』




「もう次の休み時間に見つからなかったら諦めるしかないね。」




『そ、そんなぁ…』




「だって次の休み時間終わったらもう4時間目だし。
しょーがないじゃん。」




『うぅ〜』




最悪だぁ―――――。





あっそういえば次の授業古典だったような…








裕也はさっき教科書借りてたからなぁ…


くそぉー




私は古典の授業中、裕也が持っている教科書を見ながらそんな事を思っていた。




「お前やっぱり教科書借りる人居ないんだろ?」




私が教科書を見つめてるのに気付いたのか、裕也が突然聞いてきた。




『い…居るって!!』




「まだ言ってんのかよ。
今正直に言ったら俺の見せてやるぜ?」




『いい!!
ちゃんと居るもん!』




「あっそ。じゃ後から見せてっつっても見せてやんねぇから。」




『いいよ別に。
そんな事にはならないもん!』