さっきの洋服屋さんを出たあたし達は今、近くのカフェでティータイム中。
「でもなんだったんだろうねーあの人。」
梓は、早速さっきの変な“迷惑男”のことを話しだした。
やっぱ気になるよね…。
『知らないよぉ〜』
本当…
“俺のこと覚えてねぇの?”って
覚えてるどころか全然知らないし!!
「でも結構カッコイイ人だったよ??」
『梓何言ってんの?
梓には翼(ツバサ)くんがいるじゃん!!』
そう。
梓にはとっても優しい彼がいるのです…。
「まぁね〜」
いいなぁ〜。
『もうっ!
梓だけずるいっ!!』
と言ってる私には当然
彼氏なんてものは居なくて…。
「柚も高校入ったら彼氏ぐらい出来るんじゃないの??」
あらら…簡単に言っちゃってるよ…。
でも…
『そうかなぁ〜?』
ちょっと期待しちゃってる私。
出来たらいいんだけど…