朝のホームルームが終わるとすぐ梓が私の席に来た。


「1時間目が終わったらすぐに教科書貸してくれそうな人探しに行くよ!!」




『えっあ、うん』




「よしっ!」




そう言うと梓は自分の席に帰って行った。



なんだかんだ言って、梓はいつも私に協力してくれる。
優しんだよね♪




1時間目はあっと言う間に過ぎて、休み時間………


「よし!じゃあ1番近い2組からね!」



梓はそう言ってドアの端から2組の中を覗き込む………

そしてあたしも………………




「翔太ー古典の教科書貸してー」




「おぅ!」




なぬっ!!!

私がこんなに苦労して教科書貸してくれる人探してるのに
こんなにあっさりと!!




あたしが驚きながら、声のした方を見ると…
そこにはあたしの方を見てニヤっと笑っている裕也がいた。




ムカつくうぅ――――――!!!!!





「柚、ここのクラスには頼めそうな子居ないっぽい」



『えっ!?あっうん
もうすぐチャイム鳴るかもだし、続きはまた2時間目終わってからの休み時間に探すよ。』