あたしはさっきの裕也とのやり取りを全部梓に話した。




「えぇー!?
そんな事言って柚誰に教科書借りるつもり!?」




『そ、それが…』




「借りる人いないのよねぇ!?」




『うん…』




「じゃあなんでそんな事言ったの!?
裕也くん隣なんだから見せて貰えばいいことじゃん!!」




梓そんなに怒らなくてもいいのにぃ〜………



『だって裕也に仮を作るなんてやだもん。』




「はぁ〜。

そんな事言ったってねぇ…
どうすんの??」




『えっと…友達作る?』




「簡単に言うなぁ…」




『へへっ☆』




「へへっ☆
じゃないわよ!!」




『はい。すみません…』




そうやってしばらく梓にいろいろと文句は言われたけど
結局一緒に探してくれる事になった。



取りあえず、タイムリミットは4時間目まで。

頑張って教科書貸してくれる子探さなきゃ!





キーンコーン――――        カーンコーン――――



朝のホームルームが始まった。



けど、あたしは英語の教科書を貸りる事で頭がいっぱいで
先生の話なんて全然聞いてなかった。