「…そっか。

やっぱり俺じゃダメだったか。

ありがとう。

そんなに真剣に考えてくれて。

俺は大丈夫だから。

だから,泣かないで。」



そう言って,私にハンカチを渡してくれた。




……えっ?


"泣かないで?"



目をこすってみると,確かに涙が流れてた。



自分でも気付かないうちに泣いてたみたい。



「女の子の涙には弱いんだよ。

あっ!!ハンカチ,ちゃんと洗ってて綺麗だから大丈夫だよ!!」


その一言に私はつい笑ってしまった。




…ありがとう。

美桜ちゃんみたいにいい子を好きになって良かった。


最後にワガママ言っていい?」



そう言って,私を優しく抱き締めた。