「ちょっと、零ちゃん、
なんで机に突っ伏してるの？
気分でも悪いの？」

「あ……いえ」

そこまで言われて観念したか、
零二がゆっくりと身体を起こした。

「零ちゃん、
学校に来れたんだ」

「あ……はい、
おかげさまで……
それから、いい加減に『零ちゃん』は止め……」

「良かったっ！
零ちゃん、復帰おめでと♪」

「ぐふ」

身を乗り出した美奈先生に抱きしめられる零二。
豊満な美奈先生の胸に零二の顔が埋まる。
……見慣れた行事とはいえ異様な光景よね……。
あはは……。

『うらやましいぞ～っ、
瑞沢～～っ！』

『おのれ、許せんっ！』

『美奈先生を独り占めするな～～っ！』

何故か責められるのは零二。
美奈先生のシンパから非難の声が上がる。

え、えーと、
つまり、
どうしてこういうことになってるかと言うと、
実は零二と美奈先生は個人的に親しい間柄なのだ。

繋がりは亡くなったさやかさんと美奈先生は先輩後輩の関係で、
かなり付き合いも長いそうなのよ。