『じゃあ行ってらっしゃーい』


校長先生が合図して、あたしは後ろに見せつけるように原田先輩と手を繋いだ。


『よーっし!』

原田先輩はあたしの手をぎゅって握りしめて、前に進んだ。


‥‥暗い校舎に入るあたしたち‥‥

雰囲気も悪い校舎の中‥


女の子たちのキャーキャー声がどこからか聞こえてくる‥‥


『‥結構‥怖いね?』


原田先輩はあたしを気遣ってくれてる。


‥けど、あたしは怖さのあまり声も出せなくなってしまった。


暗闇で原田先輩の顔も見えなくて‥‥


隣には旬樹の姿はないの。。


心に穴がポッカリとあいたようだった‥


旬樹がいないだけで‥

こんなに変わってしまう‥


あたし‥
本当に旬樹のことが‥


『あれ?あれが理科室なんじゃないかな?俺、見てくるから待ってて!』


『えっ!?いや、ちょ‥』


急に手を離され、ワケが分からないままあたしはその場に立ち尽くす‥


え‥‥

原田先輩に‥‥

置いてかれた!?