『浮き輪、入って入って!』


原田先輩が進めるので、あたしは大きな浮き輪の中に入った。


その中に同じように原田先輩も入って、なんか‥かなりの密着なんですけどっ!?



『あらぁ~ん?これはこれは、琴音さんと原田くん?』


花形先輩が栗原先輩とのボートに乗りながらあたしたちに話しかけてきた。


『琴音さんの彼氏って原田くんだったの?まぁ、素敵っ♪これであたしも旬樹様とラブラブになれるわぁ♪』


‥だから
なんでそうなるのっ!?


『付き合ってません!!』


あたしはムキになって浮き輪から身を乗り出して花形先輩に大声で叫んだ。


‥しかし浮き輪の上にあたしが体重をかけすぎて、あたしは頭から海の中へと落ちた。


―――‥バッシャーン


『あぁ!?琴音チャン!?』


原田先輩はあたしの体を持ち上げて、あたしを浮き輪の中へと戻してくれた。


『‥すすすいませっ』


あたしの目の前にはすぐ原田先輩の顔‥‥


って、
あたしの腰に原田先輩の手!?


密着しすぎじゃない!?