風呂から出て、俺と栗原と原田は浴衣姿で部屋に向かっていた。


『っあ!旬樹ぃ!』


後ろから聞きなれた声が走ってきた。


後ろから飛び付いてきたのは‥琴音っ!


浴衣姿で頬がピンク色‥


ほんのり桜の香りがするから風呂にはもう入ったんだ。


『もう入ったの?』


『うんっ!』


その様子をまじまじと見つめる原田‥‥‥


だから
琴音は俺のモノなんだってば!


『琴音、ロビー行こ』


俺は少し焼きもちをやいて、琴音の浴衣の裾を持ってロビーに言った。


『原田?お前、かなりKYだからな?』


栗原は呆れたように原田の肩に手をおいた。


『え?なんでっ!?』


『‥琴音チャンは、旬樹のことが‥多分好きだ』


『‥‥まったまたぁ!そんな禁断の愛なんてあるワケないでしょ!ささっ、部屋に戻りましょ!』