―――下駄箱に着くと、そこに琴音の姿はなかった。


『‥え?俺、下駄箱って言ったよな?』


周りには人のいる気配もなく、しんみりとした空気が漂っている。


『‥トイレ?かな‥?』


トイレだとしたら、トイレの前にバッグを置くハズだから探しやすいと思った。


―――‥しかし、

すべての階のトイレの前を見ても、琴音のバッグはない。


『‥はぁ?あいつどこ行ったんだ?』


外には野球部、体育館にはバスケ部、音楽室には吹奏楽部が活動しているだけだった。


‥‥生徒会の奴らも帰ったし‥


俺は琴音に電話をかけた。

‥しかし
琴音の携帯の電源は入っていないようだ‥‥


おかしぃ‥

いきなりいなくなるなんて‥


‥俺の背中はゾクゾクするばかりだった。。


俺は気が狂いそうになるぐらい、琴音の名前を呼びながら、校舎の中を探した。


―――すると、